三井古流煎茶道との出会いから、早くも十七年の歳月が流れようとしています。 職場の先輩に誘われて、何の迷いも無くむしろ、興味津々で入門させていただきました。 お点前のみならず、それを通して様々な教えやお心を会得していくことに大変魅力を感じたのです。

「美味しいお茶」を差し上げる事は大変難しいことです。 お稽古を重ねていく上で痛感したことは、差し上げる人の心の在り方が大きく係わっていることです。 その時の感情によって出来、不出来ができてしまいます。 お点前を進めていくにつれて次第に心を落ち着かせ、 無心になってお茶を煎れる一刻を生み出すことができた時、 きっと最高に美味しいお茶を差し上げることができることでしょう。

人と人との係わり合いの中で「心の在り方」は、いかなる時も大切な事です。 煎茶道にますます精進し、お心をつかみ、日常生活にも活かしていけるようにがんばっていこうと思っております。

三井古流煎茶道　大津分会　中島純子